なぜ、日本はデフレなのか?
苺で知ったpalさんのエントリ。どうして日銀が金融緩和してもデフレから脱出できないのか、を考察したもの。正直なんでこうなっちゃうのかよくわからない。
日本のデフレは1990年代半ばから(確かGDPデフレータで1995年、CPIで1998年)の現象であって、早くても2003年以降(原油が。非鉄金属や小麦などは2006年前後から)の現象であるコモディティ価格上昇とはそもそも何の関係もない。
仮に日本のデフレの「発生」ではなく「継続」にコモディティや米債権や米住宅価格云々が関係していると考えたいのだとしても、コモディティの値上がりによって国内産品が需要不足から値下りするのであれば、それこそただ単に金融緩和すれば良いだけの話だ(これはpalさんが引用されているecon-economeさんのエントリの結論だったように思う)。
要するに日本のデフレは、その発生も継続も、海外要因なんてほとんど関係していない。「インフレは、いついかなる場合も貨幣的な現象」ってそういう意味だと僕は思う。
以下まったく余談だけれども。
そもそも日本で「ジャブジャブ」になったおカネが、何故日本国内で使われずに海外へ向かったのかについて、色んな考えがあるようだ。
これを「日本は米国の属国だから」と説明するのが通俗的陰謀論。
「日本にはもう成長余地はない。これからは消費じゃなくて環境とか文化とか(略)」と説明するのが岩波/朝日/毎日系文化人(笑)。君たちはマルクスが好きすぎる。
「日本人はリスクをとらないから」と説明した気になっているのが自称マーケット関係者各位。
「日本への投資は魅力がなくなった、何故ならば生産性が低下したからだ」と説明するのがゾンビ/TFP仮説。その後実証研究は如何でしょうか。
で、僕はただ単に日銀の緩和が足りないだけでしょ?と思うんですがどうですかね。
おカネってのは儲かるところに勝手に動くわけであって強制的に動かすことは難しい。何故日本国内で投資が行われないかといったら、ただ単に金融緩和が足りないからという説明が一番合理的なように僕には思える。