gretlでお気楽線形回帰分析

わー矢野さん線形回帰分析なめててごめんなさいごめんなさい【先に謝るsvnseeds】。

ということで蓑谷千凰彦「計量経済学」(ASIN:4811543114)とか白砂堤津耶「例題で学ぶ初歩からの計量経済学」(ASIN:4535554978)とかとにらめっこしてダービン・ワトソンとかコクラン・オーカットとかと格闘していた皆さん!【自分のこととはsvnseeds】。STATAは高い!Rは敷居が高い!と思ってらっしゃる計量経済学徒wannabeな皆さん!

gretlっつーすいなーなアプリを見つけたのでご報告でやんす。

使用方法その他は大阪府立大学鹿野先生の素晴らしい講義ノートもしくは大阪市立大学中川先生のこれまた素晴らしい講義資料等で熟知すべし

LinuxはもちろんWinでもMacでも動くようです。これ使えばDW(Durbin-Watson)統計量もCO(Cochrane-Orcutt)法もPW(Prais-Winsten)法もさくっと出せます!って皆さんとっくにご存知ですかそうですか。すいませんすいません。

ということでさっそくgretlで先日の失業率と犯罪率 米国犯罪種別版をPW法で出しなおしてみたんですが、結局どの犯罪種別もDW検定をクリアできませんでした。残念無念。この点時間があったら詳しく書くかもしれません(でも興味ある方はご自身で試されるのが一番早いように愚考いたします)。

それよりなにより今気になっているのは、すなふきんさんのところのコメント欄のパットメセニーさんの「この1年間、日経平均ドル円相場はきっちり連動して動いてきました」なるコメント。確かに見てみると2007年頭以降、日経平均と前日のドル円レートのデータを使ってPW法で処理するとこんな感じです(出力はもちろんgretlのもの)。

      VARIABLE       COEFFICIENT        STDERROR      T STAT   P-VALUE

  const              3129.90          2244.06          1.395   0.16436
  JPY_USD_y           111.492           17.8313        6.253  <0.00001 ***

Statistics based on the rho-differenced data:

  Sum of squared residuals = 1.01358e+007
  Standard error of residuals = 203.814
  Unadjusted R-squared = 0.963368
  Adjusted R-squared = 0.963218
  Degrees of freedom = 244
  Durbin-Watson statistic = 2.15767
  First-order autocorrelation coeff. = -0.191112
  Akaike information criterion (AIC) = 3316.18
  Schwarz Bayesian criterion (BIC) = 3323.19
  Hannan-Quinn criterion (HQC) = 3319

わーお!でも定数項がアレなので残念ながら投資には使えませんよ。南無南無。そもそもこの関係がいつまで続くかわかりませんし。もうちょっと長期で見るとだいたい2005年以降こんな感じみたいですけどね。

この点、他にもSP500やUS 10yr Bondとの関係を見てみたんですがこれはお楽しみということで皆さんお試し下さいませ。ざっと見たところ、lukeさん仮説の米株価というよりは、米国債->ドル円レート->日経平均、な感じがしました【ただの印象のsvnseeds】。これだとくまくまさん発見の関係とも整合的なように愚考いたします。ってこれ以上は誰かおながいします。わはは。

なお本日用いたデータは以下の企業・機関の提供でお送りいたしました。では皆さん良い週末を。