サブプライム騒動

bewaadさんのところを見て、僕も何か書いとこうかなーと。例によって何も参照せずにぐだぐだいきますよ。何か勘違いしてるところがあればご教示いただきたく。

というわけでサブプライム騒動ですがまあたぶんそのうちおさまるんじゃないかなあ(希望的観測)。EUで弾けたのはちょっとびっくりだったけど、これも良く考えたらUSがもっとひどくなってからだとなんとなく思ってたからだったわけで、要するにタイミングの問題。USだってまだこれからどうなるかわからない。

日本でも今週以降ファンドや保険や証券会社がこけたりなんだりでぼろぼろ出てくる可能性があるかもしれん。まさかEU圏みたいに銀行がまずいってことはないと思うんだけどどうなんでしょう。ここでまた損失補填したり隠しちゃったりしたらバブル後の不良債権処理の二の舞になるわけで、その辺の対応もまあ見所ではあるかなと。そんな馬鹿なことしないよね。南無南無。

ただそうは言っても僕はこの件あまり心配はしてません。FRBは心配しなくても必要であれば金利を下げるだろうし(そしたら今投売りされてるサブプライム絡みを二束三文で買い叩いた人は丸儲けかな?)、米国は(たぶんEU圏も)循環的な変動はあれど問題なく成長を続けると思います。そういう意味ではやはり日本が一番心配。このタイミングで利上げしたら本当にすごいぞ。今度はどういうリクツをこねるんだろう。ってまたキャリートレードかなあ。南無南無。

個人的には、ちょうど4年ぐらい前にバフェットがしきりに言っていたデリバティブで分散されたリスクの話ってこれのことだったんだなあ、というのが感慨深い。例えば僕もこんなの書いたりしました。今読むとほとんど意味不明で、やっぱり外部へリンクはるだけじゃなくてちゃんと自分で書いとかないとダメですね。当時の僕がちゃんと理解してなかったってこともありますけど。わはは。

これ、主旨としては要するに、ABSなんかがリパッケージされてオリジネートしたところと全然関係ないところがレバレッジかけて沢山もってるけど誰も状況把握してないからいつどこでバクハツするかわからんね、怖いねー、というもの。まさに現状そのまま(まあこれにプラスして格付けの問題か)。やっぱりバフェットすごい。今後はヘッジファンドの規制が強化されることになるのかな。格付け機関のあり方も問題になるだろうなあ。

あと大変面白いと思ったのが、日銀や日本のマーケットの関係者は、ECBの巨額の流動性供給を拙速でありまた不必要であったかもしれない、と見ていたということ。例えば本石町日記さんのこのエントリ参照。同様の主旨の記事は昨日付けの日経朝刊でも見た気がします。

これ、要するに中央銀行が突然あたふた動いたらマーケットが余計に心配して問題が大きくなるじゃないか、やるんだったらもっとこっそり目立たないようにやれ、ってことなのかな。日銀だったらもっとうまくやるぞゴルァ、と。

でもねえ。最初に書いたように、問題の性格から言って今回の件、EU圏にしてもパリバの2つのファンドだけで済むとは思えないってのは最初から共通認識なんじゃないかなあ。それに今回の問題は、そもそも他へ問題が波及するだろうと皆が予想すると皆が予想することから来る、信用の収縮が一番恐ろしい事態なわけだ。

だとしたら、最初に一発どかんと流動性を供給して、「このあと何があってもクレジットクランチにだけはしませんよ」ってメッセージを出しておくことはそんなに悪いことだとは思えない。上のような心配が杞憂に終わるのであればそれはそれでいいんだから。

むしろ、こっそり目立たずその場その場の逐次投入で対応して、気付いたらそこらじゅう火の海になっていた、って方が怖いはずなんだけどなあ。これまさに日銀が今までやってきたことなわけですけど。Too little too late戦術とも言いますね。わはは。

なんか日銀関係者周辺からこういう感想が出てくるのって、結局この人たち何も学んでないんじゃないかと思わざるを得ないわけで、なんだかなあと。ECB関係者は「お前が言うな!」って思ってるんじゃなかろうか。頼むからオペ現場の感覚で金融政策を行わないで欲しいものです。南無南無。

ってなんか今回は南無南無ばっかりだな。うまく無事になんとかなりますように。南無南無。