出生率2.0

諸君 私もデータが好きだ。

というわけで例のフランスの話。僕もヘタレではありますがデータが好きなので(笑)ちょっと調べてみました。データはINSEEのここにあります(肝心の2006年の数字はまだ全部揃ってないのでしばらくしたらまたチェックしたいと思います)。

で、数字をざっと見て面白いなあと思ったのは次の3点。何のインプリケーションもなしに所見だけを並べてみます。

1. 婚外子が約半数を占めること
2005年の婚外子(Live births outside marriage)の割合は47.4%。1980年の11.4%から継続して増加してます。もしかしたら2006年には逆転してる可能性もあります。ちなみに参考:世界各国の婚外子割合。日本の婚外子割合はむちゃくちゃ低いなあ・・・。

2. 嫡出子の場合、両親のどちらかがフランス国籍外である子供が増えていること
どうやら単純に移民の出生率が高いわけでもなさそうです。両親のどちらかがフランス国籍外である子供の絶対数は(今のところ)大したことないのですが、その増加率には注目したいところ。一方で両親ともフランス国籍の子供は減少傾向、両親ともフランス国籍外の子供は横ばいですね。

3. 高齢出産が増えていること
29歳以下で子供を生む人の数は横ばいか減少している一方、30歳以上のそれは増加しています。特に都市部(metropolitan France)ではこの傾向が顕著なのが興味深い。

で、本来ならばこの後、一般に報道されている出生率上昇の原因とされた手厚い児童手当・家族給付の支給、育児に関する税制上の優遇措置、託児所の設置などと上記の傾向がどう関連している(もしくは関連していない)のか確認して、更に日本への政策インプリケーションを求めたいところですが、僕の力では到底及びません。誰かフランスと日本の政策に詳しい方に分析してもらいたいところであります。誰かやりませんか【他力本願のsvnseeds】。

そういえば誰も「インフレ2.0」って言いませんね。どうでもいいですかそうですか。