今年読んだ本

今年の初めに今年の目標は『年末に「今年の10冊」というエントリを書くこと』なので気の利いたコメントがなんら浮かばない場合でもがんがん読んだ本をメモしまくりますよええと書いたわけですが、結局いつものごとく駆け込みとなってしまいました。

とりあえず31日までに「今年の10冊」というエントリを書くために、頭だしを兼ねて今年読んだ本を簡単なコメントと共にずらっと挙げていきます。中にはこんな簡単な扱いでは申し訳ない本が結構あるわけですがどうもすみません。

では早速。なんとなくジャンル分けしてますが読んだ順ではありませんので念のため。あと書き溜めたメモを元にしてたりするので文体バラバラですがいつものことなのでご容赦くださいまし。

【経済系】

新刊本ばっかりで教科書を読むのは全然進んでません・・・orz。そうか新刊の教科書読めばいいのか【そういう問題ではsvnseeds】。

実験経済学入門~完璧な金融市場への挑戦

実験経済学入門~完璧な金融市場への挑戦

激しくおすすめ。大変読みやすい。実験経済学って面白そうだなあ。ネットゲームにおける経済学と接続したら面白そう(もう誰かやってるよねきっと)。「既存の経済学は人間のいろんな側面を取り上げきれていない」といったありがちな思い込みを持っている方は是非一読を。

なぜ選ぶたびに後悔するのか―「選択の自由」の落とし穴

なぜ選ぶたびに後悔するのか―「選択の自由」の落とし穴

おすすめ。「幸せ」の経済学的意味を考える手がかりとして。自由や期待についても考えさせられた。選択肢が多いほど幸せになるとは限らない、という日常でもまま経験する事実をどう考えるか。最後の「選択にどう向き合うのか」11条のリストはありきたりだが有効だろう。問題は実践できるかどうかなわけだけど(笑)。

格差社会―何が問題なのか (岩波新書)

格差社会―何が問題なのか (岩波新書)

格差問題を俯瞰するには良い本。ちゃんと取り上げようと思っていたのだけれど、既に興味の対象が移ってしまいましたよ【浮気ばかりのsvnseeds】。格差と一口で言っても、その内容は個人間・世代間・地域間だったり、教育に関するものだったり絶対的・相対的なものだったりと本当にひとくくりにはできんなあと改めて思った次第。

これも経済学だ! (ちくま新書)

これも経済学だ! (ちくま新書)

激しくおすすめ。第1章「経済学的思考のススメ」は「ダメな議論」(ASIN:4480063323)に通じるものがある。内容はたぶん「大相撲の経済学」(ASIN:4492313303)、「お寺の経済学」(ASIN:4492313451)、「障害者の経済学」(ASIN:4492313591)をまとめたものなんだろうけど未読のためわからず。個人的には第4章「世の中に『弱者』はいない」が気になった、というか未だ咀嚼できていない気がする。「障害者の経済学」を読むべきなのだろう。残りの2冊も機会があれば読むつもりなり。

下流喰い―消費者金融の実態 (ちくま新書)

下流喰い―消費者金融の実態 (ちくま新書)

サラ金ヤミ金とその利用者の実態を書いた本。一読して利用者の悲惨さが印象に残るが、あまりにひどい事例はサラ金ではなくヤミ金のものだ、ということがちゃんと伝わりにくい構成になっている気がする。最後は「サラ金は儲けすぎ」だし。よく書けている本なんだけれど、サラ金ヤミ金の事例が混同されないように書いてあればもっと良かった。わざとじゃないんだろうけどね。

まっとうな経済学

まっとうな経済学

激しくおすすめ。扱っている題材は「ヤバい」に比べると確かに地味だけど、でも良くある経済学についての勘違いを網羅できているように思う。こういう良書がたくさん読まれるといいなあ。

世界デフレは三度来る 上 (講談社BIZ)

世界デフレは三度来る 上 (講談社BIZ)

世界デフレは三度来る 下 (講談社BIZ)

世界デフレは三度来る 下 (講談社BIZ)

激しくおすすめ。必読。間違いなく「今年の10冊」に入る本。こんな扱いで申し訳ない。個人的には第2部のウォールストリートのエスタブリッシュメントの日本との関わりが興味深かった。

脱デフレの歴史分析―「政策レジーム」転換でたどる近代日本

脱デフレの歴史分析―「政策レジーム」転換でたどる近代日本

激しくおすすめ。必読。こちらも間違いなく「今年の10冊」に入る本。こんな扱いで申し訳ない。上の「世界デフレ」もそうだけど、政治・経済・歴史のそれぞれの視点が高度に融合していて本当に面白い。

日銀はだれのものか

日銀はだれのものか

激しくおすすめ。必読。「今年の10冊」に入る本。こんな扱いで申し訳ない。聞き書き本なので大変読みやすく、しかし内容は濃いです。そろそろ景気がまた怪しくなってきた今(とは言え今日の日経夕刊はまた大本営発表みたいな紙面ですがw)、量的緩和解除の判断が正しかったのかどうかを考える上でも必読です。第8章で提案されている通り、日銀法は再改正し、政策委員会に改革が必要だと僕も思います。

金融工学者フィッシャー・ブラック

金融工学者フィッシャー・ブラック

激しくおすすめ。必読。「今年の10冊」に(略)。こんな扱いで申し(略)。伝記や自伝大好きなんですよ僕。伝記としても面白いしファイナンスの歴史としても面白い。こういう本が年に1回でも読めれば幸せだなあと思います。

「豊かさ」の誕生―成長と発展の文明史

「豊かさ」の誕生―成長と発展の文明史

激しくおすすめ。必読。「今年の10s(略)。こんな扱いd(略)。すごい本。漠然と考えていたことがかなりすっきり整理された感じ。たぶんフランス人だったら同じことをかなり思想が好き過ぎるふいんき(何故か変換できない)で書いただろうなあ。ただ、僕の場合、書いてあることがあまりにも考えていたことに似すぎているため、客観的に読めていない気がしてしょうがない。内容はしょり杉とかソ連の扱い酷杉(笑)とかじゃない、まっとうな批判があれば是非読んでみたい。特に第2章「私有財産制」と第3章「資本」は思想が好き過ぎる人たちだったら何か言いたいことあるんじゃなかろうか、という気がしてますが気のせいですかそうですか。

コルナイ・ヤーノシュ自伝―思索する力を得て

コルナイ・ヤーノシュ自伝―思索する力を得て

激しくおすすめ。必読。「今年n(略)。こんn(略)。とうかたぶん今年で1番。この本はね、もう日本の大学生みんな強制してでも読ませるべきです。わはは。頭良い子だったら中学か高校で読むと良いです。そしたらみんな時間を無駄に使わなくて済みますよ。いやホント。個人的には今年夏のギリシャ旅行中に読んでて感慨深いものがあります。

アメリカの金融政策―金融危機対応からニュー・エコノミーへ

アメリカの金融政策―金融危機対応からニュー・エコノミーへ

激しくおすすめ。本屋でたまたま見かけて購入。1990〜1996年までの米国の金融政策について、各種データとFOMC議事録を丁寧に時系列で追った本。むちゃくちゃ面白いです。紹介が田中先生に先を越されて残念至極(笑)。

あと何か、大事な本を忘れている気がしてしょうがないなあ(「ヤバい」は日本語で読んでないので挙げてませんが)。なんだろ。





【サイエンス系】

統計学を拓いた異才たち―経験則から科学へ進展した一世紀

統計学を拓いた異才たち―経験則から科学へ進展した一世紀

おすすめ。統計学にもいろいろあったのね。原注における「スティグラーの名称由来の法則」へのこだわりが妙におかしい。

歴史の方程式―科学は大事件を予知できるか

歴史の方程式―科学は大事件を予知できるか

おすすめ。確か3月くらいに読んでいた本。大変面白い。ハリ・セルダンになりたい人は読むと吉(ただし予知はやっぱりできませんw)。自分でもデータをあれこれいじってみたのだけれど、確かに地震の大きさと頻度のデータはべき乗則に則っているようだ。でも株価の変動はどっかで(確か1ドルを境に)屈折していたように記憶している。もう興味が移ってしまったのだけれど、またいずれ帰ってきたい分野のひとつ。

新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く

新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く

「歴史の方程式」を読んでスケールフリーネットワークに興味を持ち読んだ本。面白いしわかりやすいけどちょっと底が浅いかしら、という気がしなくもない。翻訳は完璧です。


・・・なんかサイエンス系は今年少なかったなあ。積読のものが多いせいか。





【歴史・思想・政治・宗教系】
これらを一緒くたにすんな!という批判はおっしゃるとおりなので甘受する次第であります。というかあんまりこっち方面読んでなかったのでうまくジャンル分けできてないわけであります。現在鋭意勉強中(教科書とかなかなか読み終わらない)であります。しばらく(5年くらいw)お待ちくださいませ。

現代語訳 般若心経 (ちくま新書 (615))

現代語訳 般若心経 (ちくま新書 (615))

たまたま本屋で見かけて購入。うち臨済宗なんで。僕の仏教理解と違ったところはないのでそういう意味では新しさはなかったかな。気になったのは文化相対主義反知性主義を助長するような記述が散見されること。特にp139からの病・痛みに関する記述はちょっと酷いと思った。これじゃ「水からの伝言」と変わるところはないというか。「実践的な智慧とは云っても、しかしまずはその真意を理知的に理解する必要があります」(p027)といったexcuseが所々にあるとは言え、全体的にかなり悪い意味で誤解を招いてもしょうがない内容になっている気がしてならない。最後の「ぎゃーてーぎゃーてー」の説明に納得できる人っているのかなあ(笑)。とパターナルに心配してますが【大きなお世話のsvnseeds】内容は面白いです。

自由はどこまで可能か=リバタリアニズム入門 (講談社現代新書)

自由はどこまで可能か=リバタリアニズム入門 (講談社現代新書)

激しくお勧め。大変刺激的で面白い。この本を読んで僕はリベラルというよりはリバタリアンであることを確信しますた。とはいえいろいろ、特に経済学方面で突っ込みどころはあって、例えばp165のバスティアの教訓によるケインズ政策(というか財政政策)批判はちょっとどうかな、と。需要が足りていればこの批判は妥当するのだけれど、例えば現在の日本のような総需要が足りない状況では財政政策は(もちろん様々な歪みを最小化する必要はあるけれども)正当化され得る、と僕は考える。とは言っても面白い本であることは間違いなく、個人的にはこの本を出発点として、今後はリバタリアン的態度と福祉や開発経済をどうツジツマあわせていくか、が課題と思った次第。道は遠い。

軍隊なき占領―戦後日本を操った謎の男 (講談社プラスアルファ文庫)

軍隊なき占領―戦後日本を操った謎の男 (講談社プラスアルファ文庫)

取り扱い注意。「逆コース」について調べようと思い手にした本。長らく積読だったのを夏頃読んだ。解説がカレル・ヴァン・ウォルフレンだったり、単行本謝辞にチャーマーズ・ジョンソンの名が入っているところからわかるとおり、日本ってなんか変じゃね・アメリカの傀儡だよね的ないわゆる修正主義的史観の本のため取り扱いに注意すること。とはいえ、戦前からの米国エスタブリッシュメントと日本財界との繋がりや、戦後の岸政権の危うさに関する記述は大変面白い。ロバーツが書いた1〜3章とデイビスが書いたその後の章ではソースに関する扱い等で信頼性に差があるように感じたので再読の要ありか。最近人気(らしい)白洲次郎に関する言及も興味深い。この辺も「白洲次郎 占領を背負った男」(ASIN:4062129671)を読んで調べてみたいところ。最近戦前・戦後の日本が面白くて困る。昔はまったく興味がなかったのになあ。

黒幕―昭和闇の支配者〈1巻〉 (だいわ文庫)

黒幕―昭和闇の支配者〈1巻〉 (だいわ文庫)

取り扱い注意。「軍隊なき占領」や「虚業成れり」(ASIN:4000225316)に出てきた児玉誉士夫について知ろうと購入。ちょっと悪い意味でジャーナリスティック過ぎて、「軍隊なき占領」と同様、沢山裏を取らない限り使えないなあという印象【何に使うかsvnseeds】。岸内閣への池田隼人の入閣時のエピソードについて、「危機の宰相」(ASIN:4312010048)と正反対の記述がある(p140)のが興味深い。政治ってホントわけわからん(笑)。

山県有朋 (PHP文庫)

山県有朋 (PHP文庫)

激しくおすすめ。でも絶賛絶版中。もったいない。高円寺は都丸書店にてたまたま購入。前から名前は良く目にした山県有朋は調べてみたい対象ではあったのでいいタイミングだった。おかげで明治初期と明治天皇そのものへの興味が出てきてまた課題がひとつ増えた(笑)。まったく明治というのは面白い人が沢山いたものだ。人口が半分以下だったのにというべきか、半分以下だったからこそというべきか、また初期は民主主義的社会でなかったからかも知れぬ、と作業仮説が絞りきれない。ともあれ天皇を現人神とした功績はまずは山県に帰せられるべきなのだろうなあ。この方面はより調査の要ありにて本を収集中なり。

明治天皇を語る (新潮新書)

明治天皇を語る (新潮新書)

ということでとりあえず明治天皇についてなんか読もうと一番手っ取り早そうなのから。今平行して「明治天皇」(ASIN:4623047199)と「明治大帝」(ASIN:4061595709)を読んでますが、同じ著者の大作「明治天皇」上下も読まんといかんだろうなあ。うう。

獄中記

獄中記

激しくおすすめ。必読。「今年の10冊」に(略)。こんな扱いで申し(略)。たぶん今年の1番か2番。「思想」の力が現実世界へどのような影響を与えるのか、その一端が、大げさでなく生まれて始めて垣間見えた気がする。そっか思想ってこういうものだったのかと。この人の著作は「国家の罠」(ASIN:4104752010)を読んで(12)かなりインパクトがあったわけだけど、当時はこの人がじゃあどういう人なのか、がいまいちつかみきれてなかったような気がする。それがこの著作においてかなり明確になったと思えるのだけれど、でもまだよくわからんので今後も注視する方向で。ってこれが著者の意図だったりして(笑)。とりあえず関連著作は全部読む予定。既に2冊積んであったのでまずはそれから。個人的には独房に1年か2年いるってのは(奥さんがいなければ)すごくいいと思った。普通の生活してたらノート取りながら本を3回読むなんてできませんってば。何のobligationもない生活がしたい脳。

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)

おすすめ。この本は面白いけど底が浅いかなあ。時事ネタを扱うのでどうしようもない部分もあるだろうけど。個人的には佐藤優のいい意味で衒学的なふいんき(何故か略)が好きなんであって(つまり普通だったら蛸壺になるような思想系学問が現実の外交に生かされ得るという(僕からしたら)マジックが面白い)、それが手嶋龍一によるジャーナリスティックな文脈で語られてしまうとなんだかなあと興ざめしてしまう面がある。とはいえ面白いエピソードは満載なので読んで損はない。ただソースは明かせない=ウラはとりようがない、ってことなのでどこまでホントかはわからんけど(笑)。

ギリシャの歴史 (ケンブリッジ版世界各国史)

ギリシャの歴史 (ケンブリッジ版世界各国史)

(もし興味があれば)おすすめ。良い本。新宿ジュンク堂にて目に付いて(というかこれ以外ギリシャの現代史の本はなかった)購入。この夏のギリシャ旅行中に読んだもの。僕はなるべく訪れる国の歴史を(できれば訪れる前に)読むようにしているのだ。この本に出てくる、1970年代以降最近までギリシャ政治に大きな影響を与えたアンドレアス・パパンドレウが、同じくこの後旅行中に読んだコルナイ自伝にも出てきて思わずシンクロニティティ!と叫んだりしたのは嘘です。個人的にはギリシャ現代史を学ぶことで、オリンピック航空のカウンターのお姉さんたちのやる気のなさ加減に我慢する力がちょっとだけついたように思えますた。





【投資関係】

このジャンル、最近あんまり読まなくなりました。同工異曲の類が多いので。

バフェットとソロス 勝利の投資学

バフェットとソロス 勝利の投資学

面白い。けどちょっと強引な気もする。まあそれが本書のウリでもあるわけですけど。「23の習慣」はリストにしてしまうとフツーのことなんだけど、実践するのは難しいよなあ。この本に書いてあることがしっくり来る人は逆にこの本を読む必要がないような気もしたりして(笑)。訳は完璧です。

バイ・アンド・ホールド時代の終焉 (ウィザード・ブックシリーズ)

バイ・アンド・ホールド時代の終焉 (ウィザード・ブックシリーズ)

内容がどうこう以前に翻訳がひど過ぎて萎える。パンローリングはもうちっと訳者をどうにかした方がいいと思うなあ。良い本も出してるのにもったいなさ過ぎる。でこの本はただ長期で持ってても儲かるとは限りませんよ、という話。まあ普通の主張です罠。本一冊使う理由はよくわからないけどそんなに世間的には長ければ良いと思われてるんだろうか。ただp46の市場マトリックスというのは面白いアイデアだと思った。長期投資を行う場合こそタイミングがすべてですからねえ。

トカゲの脳と意地悪な市場

トカゲの脳と意地悪な市場

テーマは面白いんだけど翻訳がひどすぎる。原文を読むのは面倒なのでちゃんとした訳でもう一度読んでみたい気もする。

週15分の株式投資で大金持ちになる!―ルールNo.1投資法

週15分の株式投資で大金持ちになる!―ルールNo.1投資法

おすすめ。軽薄なタイトルだけど中身は結構まじめ。まっとうなファンダメンタルにちょっとしたチャートの要素を入れている。本当にこの通りにやったら本当に大金持ちになるだろうけど、その前に5年ほど何もしない時間が必要かもしれない(もちろんその時間は3ヶ月かもしれないし20年かもしれない)。上の「バフェットとソロス」の第10条を肝に銘じていられるかどうか。普通は無理だろうなあ。僕ももちろん無理です。





【その他(笑)】

荻窪ルースター物語―ライブハウスのつくりかた

荻窪ルースター物語―ライブハウスのつくりかた

おすすめ。良く行くライブハウスの店長さんが書いた本。(ライブハウスに限らず)自分で商売をしたい人にとっては面白く読めると思う。

ウルトラ・ダラー

ウルトラ・ダラー

僕は小説として読んでしまったので評価はいまいち。しかし一方でこれが小説じゃないとしたらウラを取れない話ばかりなのでなんとも評価しがたい。虚実混じったところを楽しむのかもしれんが個人的にあんまり興味ないテーマなんで。

失踪日記

失踪日記

おすすめ。でも個人的には笑うに笑えないというか。ホームレスにしてもアル中にしても、どこか一歩間違えばという感覚がないことはない。

うつうつひでお日記 (単行本コミックス)

うつうつひでお日記 (単行本コミックス)

おすすめ。なんかあんまり評判良くないみたいだけど僕は好き。自伝とか伝記とか好きなもんで。でも気力が弱っているときはウツ面に引き込まれるのでおすすめできない。

アメリカ乱入事始め (文春文庫)

アメリカ乱入事始め (文春文庫)

たまたま某新古書量販店にて購入。山下洋輔が書いてるものは文体が結構好きで昔ドバラダ門とか面白く読んだものです。文体がアレでたいそう面白いんだけれども、実際はすごくシャイなところがあるしジャズについてもマジメな姿勢が垣間見えるのが今読むと面白いところ。

小川一水はとりあえず全部買う指定の作家。これはちっと若すぎた。でもテーマはチャレンジングで面白い。

疾走!千マイル急行〈上〉 (ソノラマ文庫)

疾走!千マイル急行〈上〉 (ソノラマ文庫)

同じく小川一水。こっちはもっと若い感じ。なんか昔のジュヴナイルを読んでいる感覚。下巻もちゃんと読んだけど書影はカット。小川一水は未読のものがもう1冊あるのだけれど(「天涯の砦」)もったいないので取ってあります。

深夜特急1?香港・マカオ? (新潮文庫)

深夜特急1?香港・マカオ? (新潮文庫)

激しくおすすめ。全6巻。再読。やはり面白い(特に前半が)。文庫が出揃ってから読んだ記憶があるので、前読んだときはちょうど大学でうだうだしていたころだなあ。主人公はもっと若いかと思っていたけど27歳。そのころに再読してたらやばかったかもしれないが今はもう旅そのものに惹かれることはなくなった。

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)

今更おすすめするまでもない。他7冊。あちこちで話題だったようなので読んでみた。大変面白い。ハルヒが結構まともでちょっとびっくり(たぶん噂から、「サマー・タイム・トラベラー」の響子嬢みたいなのを想像していたみたい)。8冊全部を吉祥寺啓文堂でまとめ買いしたら高校生らしき男の子たちに羨望が混じったような奇妙な白い目で見られた。わはは。

狼と香辛料 (電撃文庫)

狼と香辛料 (電撃文庫)

おすすめ。他3冊。arnさんとかkmoriさんとかが紹介されていたので読んでみたような気がする。大変面白い。見つけるのに苦労したけれど吉祥寺ルーエ2階でまとめて発見された。今後この系統の本は同書店で買うべし。

影との戦い―ゲド戦記 1

影との戦い―ゲド戦記 1

こわれた腕環―ゲド戦記 2

こわれた腕環―ゲド戦記 2

さいはての島へ―ゲド戦記 3

さいはての島へ―ゲド戦記 3

激しくおすすめ。話題になっていたので春頃に再読。やっぱり最高に面白い。続編が出ているのでこの際買い求めたが、第4巻とされるものを読んで正直いらないと思った(笑)。個人的にはこの3冊で完結です。

七王国の玉座〈1〉―氷と炎の歌〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)

七王国の玉座〈1〉―氷と炎の歌〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)

他4冊。おすすめ。本屋でたまたま見かけて購入。陰謀渦巻く歴史モノが好きな方には文句なくおすすめ。しかし長い。続編のハードカバー4冊も苦労の末購入済み。年末年始で読めるかなあ。