最近読んだ本
溜めると面倒なのでこまめにメモすることにする。例によって取りとめもないメモなので、あらすじとかまともな紹介はどこかよそをあたって下さいまし。
- 作者: マックス・ギュンター,林康史,石川由美子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2005/12/22
- メディア: 単行本
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まあまあおすすめ。本屋で見かけて購入。
基本的にはトレーダー、つまり短中期で売買を繰り返す投資家(本書によれば投機家)向け。とは言え、僕の好きなスタイル(長期buy and hold)と相容れないのは第2の公理*1と第12の公理*2の2つくらい。あとは至極まっとうで素晴らしい内容。投資/投機をする人は読んでおいて損はないけど、日本だとこういう姿勢はあんまり受け入れられないだろうな。
ちなみに短中期のトレーディングと長期の投資スタンスによる上記2点の違いがどこから来るかというと、投資しっぱなしによる節税と複利の効果をどのくらい重視するかによるのだろう。
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2004/10/01
- メディア: 文庫
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万人にはおすすめしない。これも本屋で見かけて購入。
実は好きなんです森博嗣。5年くらい前までに出てたのは全部読んでるかも。これもハードカバーで出たときに買うつもりだったのがつい買いそびれてそのままになってたのを、たまたま本屋の文庫のコーナーで見かけて急に懐かしくなり購入。
何が好きって登場人物の、特に主人公に近い連中がみんな、自分を含めた世の中を突き放して見ているところかなあ。ちょっと違うか。自分が世の中に100%そのまま受け入れられることはない、と自覚していて、そのことを冷静に受け止め、自覚的に自分をコントロールして何とか世の中と折り合いを付けていく、そのこともまた冷静に受け止めているところというか。何いってるかわかりませんかそうですか。
そういった感覚や世界の眺め方というのは普段あまりシェアできるものでもないししたくもないのだけれど、時たま彼の本を読むとそうそうそうなのよと一種のカタルシスを得ることができる。たぶんそういうところが好きなんだろうとちょっと思った。
もうシリーズものは読む体力がないのでこういう単発ものを、と思ったのだけど、これもシリーズ化されてるみたいでちょっとアレだ。全部文庫に落ちるか、ノベルスが古本屋に出回ってから追いかけるつもりなり【結局読むとはsvnseeds】。
- 作者: エマニュエルダーマン,Emanuel Derman,森谷博之,長坂陽子,船見侑生
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2005/12/01
- メディア: 単行本
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これも本屋で見かけて購入。金融関係のコーナーにあった。
一言でいうと理論物理学者がUNIXプログラマー@ベル研を経てクオンツになる話。金融工学に加え、これら2つの話題のどちらかに興味があれば面白く読めると思う。ちょっと長いけど。
ときどき、はっとするような文句や表現に出会うことができて嬉しかった。こんな感じ(138ページ)。
トルストイによれば、業(カルマ)は罪の機械的な終結である。・・・あなたが虚栄心、野望、うぬぼれを断ち、神を受け入れることを世界は望んでいる。これを自由意思で行うことが最善なのである。しかし、そうしないのであれば、業という森羅万象の日々の作用が、ゆっくりと機械的にあなたの虚栄心をこなごなにし、あなたが服従するまで、まるでジャガイモの自動皮むき機のように、あなたからうぬぼれと自尊心を一枚一枚取り去るのである。
いやまったくその通り。僕の場合、「神」は市場の神様なわけですが。
あと、翻訳と編集は酷すぎかな。人名の表記がころころ変わったり、誤字脱字多すぎ。