郵政民営化ってさー

id:jounoさんのところより。

郵政民営化ってさー、郵便貯金がー、財政投融資に使われてるから、特殊法人とかでーよくないー、とかいう話だったはずで、郵便局の話ではなかったはずなのに、なんでこういうことになってるのだ?

なんでなのかさっぱりわかりませんよね。僕もさっぱりわかりません。たぶんこういう話をみんなあんまりご存知なくて、もしくは知ってるが故にw、こういうことになってるんじゃないかと思います。なんか陰謀論とかまだあるし。わはは。

【追記】
ブクマコメントにエントリ返しは無粋と承知しつつ追記する。

財投機関債は鵺のような存在でありリフレ派はそのことを考察していない、との主張を目にした。だが本当にそうだろうか?ここではそもそもそのような考察が必要か否かを考察したい。元ネタはこれである。酔っ払ってるので適当に*1

まずそもそもの論旨が明瞭でないので筋の通った反論はもとより不可能であることをお断りしておく。しかしそうも言っていられないので、とりあえず僕が理解できる限りでその主張をまとめて、それに都度反論してみることにする。反論は歓迎しないが許容はする。

  • 財投機関債は事実上政府保証ありと同様に市場では扱われている
  • 財投機関債が購入されているのは、デフレの結果ではなく、政府保証のためである
    • これは上述の通り表面的には正しい。財投機関債には(暗黙の)政府保証があり、しかも国債よりも利回りが良いから購入されているのだ。
    • この点をより正確に書くと、デフレだから投資先として国債が好まれており、更に国債よりも利回りの良い(しかも信用リスクは暗黙の政府保証があるので国債と同等である)財投機関債がより好まれているという図式となる。
    • リフレ派かどうかに関わらず、これは普通に考えればそのままの結論が出るだろう。
  • もし財投機関債の政府保証が外れることがあったならば、財投機関債を購入する金融機関はなくなるだろう
    • そんなことはない。もし財投機関債の利回りが、政府保証が外れたことを補って余りあるほど上昇するのであれば、民間金融機関は喜んでその債権を購入するであろうことは保証しても良い。つまり問題はリスクに対するリターンを提示できるかどうかであって、政府保証云々ではない。
    • もっともここでimplyされている問題はクラウディングアウトとインフレへの懸念であると考えられるが(でなければ論旨が一貫しない)、そうであるならばはっきりとそう示すべきだろう。implyするだけでは反論のしようがない。反論されたくないのであれば話は別だが。

以上のことから、財投機関の運営が結局国債で賄われるであろうという予測とか、とりあえず民営化して(民間にうっぱらって)ワンタイムの収益を上げるのが国の狙いだろう、なんてのは根拠がはなはだ薄い与太であると結論せざるを得ない。

また、同様に以上のことから、郵政民営化にあたって、財投機関債がどのような存在であるのかを考察する必要はあまりないと僕には思われる。つまり財投機関債に政府保証があろうがなかろうが、財投機関の存続には非常に重要な要件にはなるであろうが、郵政民営化という観点から考えれば、財投機関債を国債とわけて特別に取り扱わなくてはいけない理由は特に見当たらない。

あ、そもそも財政を心配しているのであればまだ話はわかるけれども、これはまた別の与太話。たぶんbewaadさんがちゃんと書いてくれるんじゃないかなー(笑。ていうかもうかかれてましたっけ?)。あーもう眠いのでこの辺で。みなさんごきげんよう

*1:ていうか普通に読解力ある人は(なんどもリンクしますが)こちらを読んでいただいた方が早いです