原油は枯渇しませんったら。

底なしのビールジョッキ - 世界の原油が枯渇しそうにない理由」。山形さんによるThe Economistの記事の翻訳。山形さんGJです。おれカネ先生のところ(祝はてな移行!)経由。

基本的には以前何度もご紹介した「世界を動かす石油戦略」(ASIN:4480059857)や、この本の共著者のひとりによる最新刊「石油を読む―地政学的発想を超えて」(ASIN:4532110564)で紹介されている内容の通り。これがフツーの見方だと僕は思う。

ちなみに「石油を読む―地政学的発想を超えて」は(も)必読。この本ちょっと見当たらないので詳しくはご紹介できないんだけど(たぶん誰かに貸したかあげちゃったような気がする)、昨年夏以降の原油価格高騰の理由(以前id:finalventさんのコメント欄で書いたような内容)や中国が政治が好きすぎるせいでマーケットが機能しない懸念等、簡単にまとまっていてとても良いです。個人的には以前書いたこれこれがあまり外した内容でなくて嬉しい。ってこの著者に影響されたものの眺め方なわけだから外すはずないんですけど。わはは。

最近は全然これ関係のニューズをおっかけてないのでもうわからんのだけど(Yukosってどうなったんだろう)、未だに原油価格が高止まりしてる理由ってのは、生産者側とマーケットの見通しの齟齬が一番大きいような気がしてならない。つまり生産者側は現在の高価格は一時的なものだと思い増産に投資せず、そのこと自体が高価格を維持してしまうという悪循環になっているのではないか。そこへやれ台風だストライキだ冬季による消費増だというどうみても一時的な要因がきっかけになって投機的に価格が上下すると。いずれは落ち着くにせよ、長期的には皆なんとやらなわけで早いところなんとかなって欲しいものです。