「娘たちと話す 左翼ってなに?」アンリ・ウェベール(ASIN:4773802154)

「ウルカヌス」を買ったときに見つけてついでに買った、パンフレットみたいに薄いかわいい本。さっくり読めて概要がわかる。面白い。
この本読んでつくづく思ったのは、いったん経済学を学んでしまった以上、僕はもう純粋無垢なリベラルにはなれないなあ、ということ。かといってコンサバティブかというとそうでもない。落としどころは「合理的なリベラル」とでもいうべきものか、とちょっと思ってる。
というか日本における保守/コンサバティブというのは今どうなっておるのだろうか。実はコンサバティブの思想というのをちょっと齧ってみようと思って(「自分(の立ち位置)探し」ですわな)いくつか本を買ってみたんだけどまだちょっとしか読んでない。ていうかなんかこの人たち下品。とつい思ってしまうのは僕がお上品杉だからですかそうですか。わはは。
いや冗談抜きに、今の日本は間違いなくデフォルトでリベラル過ぎ(しかも変なリベラル過ぎ)なので、まともなコンサバティブの考え方を学ぶのは一苦労なんじゃなかろうか。なんか良い本あったら教えてください>詳しい方。「ウルカヌス」に出てきた(ウルフォウィッツたちが影響された)レオ・ストラウスとか面白そうなんだけど邦訳なさそうだなあ。アラン・ブルームの「アメリカン・マインドの終焉―文化と教育の危機」(ASIN:4622018616)は高い上に絶版みたいだし。あ、みすずだったら何とか手に入るかな。今度探してみよう。

ところで、話戻ってこの本(「左翼ってなに?」)のフランス人向けの内容を日本の政治の状況向けに書き直せる「左翼」や「リベラル」はどのくらいいるんだろうかとちょっと思った。なんかどうでも良い「思想」ごっこばかりやってて現実的な問題(福祉政策や減税など)を語れるリベラルがほとんどいないのが現状じゃないか。仲間内で政治ばっかりやってるわりに政策はお好きじゃないのね。わはは。