強風雑感

今日はなんだか風が滅法強くて、空気の匂いが春みたい、つまり花見の頃みたいで、なのにオリオン座がこんな時間にこんな高く見えてちょっと不思議な気分なり。ああ花見したい。
ドル安について色々書きたいのだけれども依然勉強中にて大した事は書けず。ブランシャールのマクロ経済学上巻(ASIN:4492312609)14章を読み返して我が意を強くしたるも、クルーグマンの「為替レートはなぜこんなに変わりやすいんだろう。」を読んで悩む。80年代のドルとマルクのレートの変化について、両書ではまるで正反対の説明がなされているように僕には読める。ううむ。
為替の変化、原因のひとつに投機ってのもあるだろうけど、それは長期実質金利差よりも重大なファクターになり得るのだろうか。データを掘って見るしかないなあ。期待インフレ率のデータの入手が難しい(アマチュアには)のが恨めしい。GDPデフレータで代替しても大丈夫だろうか。ていうかKrugman-Obstfeld(ASIN:0321116399)さっさと嫁と。むむ。
と、クルーグマンのそれはあとちょっとで読み終わるのだけど、なんとなく先へ進む気力もなく例によってフィクションに逃げてしまっている。「惑星カレスの魔女」(ASIN:4488708013)を先日本屋で見かけて懐かしさのあまりつい買ってしまいストックしていたのを読んだ。なんだか10年以上前に読んだ気がするのだけど勘違いだろうか。中身はすっかり忘れている。そういえばこの時代のSFは、ハインラインなんか顕著だけど、すごく資本主義くさいというか商業主義的というかアングロサクソンというか経済合理的というか、そういうカラーが顕著で面白い。赤狩りの影響なのかしらん【時代が違うわsvnseeds】。日本のSFがとかく左巻きになりがちなのとは好対照をなしているように思える。非常に興味深い。
あとこの本、全体がいわゆるハリウッド映画式シナリオの型にあまりにはまり過ぎていて、その点も再読して面白かった。昔は気付かなかったなり。いわゆるハリウッド式が出来たのはもっと後のことだと思うので(「カレス」は66年の作品)興味深い。それとも当時からそういうシナリオ作成技術があったのか知らん。
あとどうでも良いけど、「僕の彼女は左巻き」という、曲のタイトルだけを考えついてしまいました(僕の奥さんは僕よりもっと保守的なんですが)。誰か歌詞と曲つけてください。リズムはアップテンポのスカでお願いします。わはは。
そういえば日本の保守主義って結局なんなのだろう。というか日本のリベラルもよくわからないな(というかもっとわからない)。結局右だ左だ言ってるだけで誰も本質的な(つまり、実際の生活に影響するような)話をしていないように思える。結局両陣営や仲間内でケンカしてるだけだよなあ。馬鹿みたい。保守やリベラルというのは思想ではなく目の前の問題をどう考えるかという枠組みであって、つまり考え方の考え方だと思うのだけどなあ。君達は思想が好きすぎる。