単一のメールサービスはスパムを排除できるか

圏外からのひとこと経由で最上さんの日記へ

もし仮に全世界のユーザの何割かがgoogle検索エンジンをつかっているように、もし全世界のユーザの何割かが単一のメールサービスを使う日が来たとする。すると、単に「あらかじめメーリングリストの許可を得ずに1万人以上にメールを出したものはスパム」というような機械的なルールでスパムを排除できる。

ということなんですが、うーん、日本には携帯電話のメールという、かなりの数のユーザが単一のメールサービスを使っていて、且つスパムに悩まされているという反例があるんですよね・・・。単に小出しにするだけでこのルールは回避され得てしまう。スパムはやっぱり単純には解決できない問題だと思ってしまいます。
ところで話変わって、essaさんの要約である「巨大データ+シンプルなアルゴリズム=知能?」については(チェスマシンに限らず)全くその通りだと僕は思ってます。価値や意味を直接扱っていないにも関わらず出力はそれらが扱われているように見えるようなアルゴリズムは容易に作成可能でしょう。むしろ価値や意味なんか世界のどこにも無いので外部的に扱うことは不可能と思ってます。人間は数千年かけて世界中で意味を捜し求めてますが、まだ誰も見つけてませんし(笑)。
所詮ニューロンが扱っているのも統計的に処理された情報です。その意味で(うずらMargarineSixamoGhotiなどの)統計処理系人工無脳のアプローチは実は正統派だと思ってます。って過激かなあ。
また話変わって、人間のように振舞う機械の大きな壁は2つあると僕は思ってるんですが、そのどちらも入力のデータに関するものです。ひとつは五感の情報をどうやってインプットして内部で繋げてあげるか。もうひとつは、脳が扱っている直接知能に関わらない情報をどうシミュレートするか、です。
特に後者はまだ研究が進んでいない分野だと思うので、今後の展開に激しく期待。何しろ人間以外の脳が扱っている情報のほとんどは、内臓の活動の維持など知能に全く関わらない部分なわけで(例えば腸には神経細胞が密集している)、ここが理解できない限り、脳を理解できるとはとても思えません。
で、トンデモ入りますが、感情ってのは脳以外の神経系からのノイズなんじゃないかと思ったりしてます。そもそも脳と全身の神経系は不可分なものなので分けて考えるのも不自然なんですよねえ。21世紀が「脳の世紀」だとしたら、その後の100年は「神経系の世紀」だったりして。ああ先は長い。わはは。