リカードの等価命題について

おまけ。上の『「バーナンキ背理法」のweak form』を考えていたときに、リカードの等価命題が合理的期待を前提としても成立しないことを示せることに気付いた。要するに、人々が、今回の減税はいずれ(増税ではなく)貨幣創造でファイナンスされると考えていれば、その減税分は貯蓄ではなく消費に回るのが合理的な行動となるわけだ。

このことから、インフレ抑制が望ましい場合には中央銀行の独立性の存在も望ましい、ということがいえる。一方、デフレ脱却が望ましい場合には、もしかしたら中央銀行の独立性は返って邪魔なだけであることが言えるかもしれない。

つまり、例えばデフレがある期間(2四半期とか)続いた場合には、インフレに復帰するまでの期間中央銀行の独立性を一時的に剥奪し、総裁は解任の上首相が兼務、なんてことが日銀法に盛り込まれれば、まず二度とデフレになることはないだろうと思われる。

なんかあといくつかimplicationがあった気がするのだけどもまあいいや。思い出したら追記します。しかしこれもとっくに誰かが言ってるのだろうなあ。勉強不足で僕が見たことがないだけで。