失業率と自殺率
ゴキブリ28号さんのご指摘によりrevise。確かにあれ書いてるときに「確かどっちも率だったよなあ。変だなあ」と思っていたのでした。ご指摘ありがとうございました。
ということでまた時間ないのでさくっといきます。
下は時間軸でプロットしたもの。
経済が順調な間は自殺率はほぼ横ばいだったことがより明確にわかりますね。
次に相関を取ってみたもの。
相関係数は0.6578と先日の自殺者数との関係のそれよりも低いけれども、これでも十分有意と言えます(t値は6.18、サンプル数52なので0.05%水準で帰無仮説は棄却されます)。見りゃわかりますかそうですか。
で、やはり1997年以前と1998年以降の断絶が気になったので、ふと思いついてフィリップスカーブを書いてみたのがこれ。
これを見ると、この「断絶」、ちょうどデフレが深化した時期*1に対応しているのがおわかりでしょうか。
ということで、例の「Political Compass」の次の設問に「Disagree」もしくは「Strongly Disagree」された経済政策的に左寄り(もしくはケインジアン(笑))の皆さん!
Controlling inflation is more important than controlling unemployment.
皆さんにおかれては、次のリフレ派の最も基本的な主張には「Strongly Agree」していただけるものと確信する次第で御座います。どうすか。
今必要な失業対策は、インフレ率を安定してプラス(できれば2%くらい)にすることだ。
ていうか今更良いデフレとか逝ってる人はいませんかそうですか。わはは。
ソース:昨日のものに追加して、
蛇足。散布図を眺めていて、上記の「断絶」の他にもうひとつ気付いた面白い点は、1953年〜1961年あたりまでのいわゆる高度成長以前の自殺率が、(失業率との関係で見ると)ぽこんと高いこと。これも景気と自殺率には関係があるという仮説をサポートするものと思われます。もちろん他にも要因はあるでしょうけど。当然誰かとっくに研究されてますよね。論文読みたいなあ。
*1:CPIが初めてマイナスになったのが1994年、その後1997年の消費税導入もあってちょっと盛り返し、その後1999年から2004年までずっとマイナスです(2004年は0.0%)