年金2

この前の続き。タイムリーなことに日曜日の日経新聞年金問題をとりあげていた。そこで知ったのは、僕が漠然と考えていたことはロナルド・ドーア氏が提唱している「養老税」という考え方に近いということ。いくつかリンクを挙げておく。

ポイントは、今のままの賦課方式ではもうダメだ、ということ。そういう意味ではキムタケの一連の年金問題シリーズ(123)とほとんど同じ発想であることも判明。もちろん「年金脱退論」は笑止千万だけど、これは彼も2回目、3回目で言及している。人騒がせだよなあ。まあ彼の場合は話題になるのが目的だろうから、これで良いのでしょうけど。
で、id:finalventさんが挙げてくれていたスウェーデン方式に関する説明を見てみると、うーん、これってこの前引用した苺経済板の案と同じじゃないですか?徴収の方法が違うだけで。

  • 低所得者には税を財源とする「最低保障年金」が支給される = 年金の給付は、最低生活保障を基礎として負担額と比例しないようにする
  • 現役時代の所得が多いほど年金額が増える「所得比例年金」 = 厚生年金は、基礎年金の上乗せ部分運用を個人に任せ自己責任自己運用にする

って感じで。各項目の左辺がスウェーデン方式、右辺が苺経済板の案です。2つ目の項、スウェーデン方式では自己責任でファンドを選ぶことになってますが、まあ同じでしょう。ちなみに1つ目の項を「養老税」とするのがドーア氏の案だと理解しています。
それと、スウェーデン方式では1つ目の項を「概念上の拠出建て方式」と言っているようですが、賦課方式であることには変らんので、若年者人口の対年金受給人口比が小さくなればなるほど、給付額を減らさなければやっていけないのは明らかですね。その意味でもスウェーデン方式の「自動財政均衡カニズム」は優れていると思います。
で、徴収の方法なんですが、現在のやり方がうまくいっていないんだから、税方式が有効だと僕は思うわけですよ。全員が払うものなんだから、どういう名前を付けようとそれは税金でしょう(ただしドーア氏は消費税が良いと言っているようですが、これは僕には疑問。景気が回復すればそれでも良いのかな?)。
finalventさんは税が天引きされることそのものを問題視されているようですが、それは年金の話とは別ではないかと。僕もコメントに書いたように、サラリーマンでも自分の所得を自分で申告するようにすべきだと思ってます。
【追記】id:finalventさんの週刊!木村剛の「厚生年金はネズミ講か?」はすげー反動、今更ですがちゃんと読みました(ちょっと前まで年金は関心外だったので読み飛ばしてしまったようです)。基本的に理解は同じ、だと思うんですが如何ですかね・・・。僕は増税止む無し、というかそれを前提に話をしてしまっていますが。話変りますが、EdiTechさんのこの記事も参考になりましたので挙げておきます。