真・今日の日経経済教室

【新しい金融政策-政府・日銀の「協調」考】三部作の最終回、大阪大学教授の本多祐三先生です。積極的なリフレ策を提案されてます。
僕はこの先生存じ上げなかったんだけど、あの「流動性の罠&インタゲ陰謀団の世界本部」原文drakeさん訳プリンストン出身じゃないですか!どおりでコンセンサスに近い論調(株買うくらいなら長期国債買えやゴルァ)になるわけです。
勉強になったのは、銀行が国債を買いまくっているのは自己資本規制が影響しているとのこと。なるほど、現在の環境では、銀行にとって国債を購入することは理にかなっているわけですな(やけっぱちとも見えるけど)。望ましくない行動を変えるには単にその行動を禁止するだけではダメで、彼らをそうさせているインセンティブを変えるよう、環境を変えないといけない。まっとうに経済学者的発想です。
残念なのは銀行の貸出チャネルへの言及がメインとなっていること。貸出の増加は景気回復の必要条件ではないのは、一昨日の岩田先生の論説の通りです(黒木さんによる解説)。まあ、リフレ政策反対派はこの経路を重視するから、こういう説明も大事なんですよねきっと。
また、Bernanke提案の政府紙幣でなく、コンソル債の発行というのも面白いです。結局同じことなんだけど。