髪切ってきた

やっぱり1ヶ月ちょいしかもたなかった。もうちょっとひきつけてから一気に反撃に出ようと思っていたのだけれどまたものもらいできるのやだし。
そういえば散髪と並んで僕の中で二大人生の無駄カテゴリに入るのが髭剃りなわけだけど、この前山篭りした際にほっといたらどれだけ伸びるものか試してみたのですよ。結果、4日間ほっておくと電気剃刀で処理できるぎりぎりのところまで伸びることが判明。
そういえば我が師JNはもっと髭が濃くて、普通につるつるにしておくには1日2回蒸しタオルをあてて剃る必要があったそうな。で、ある日いつものように髭を剃っているときに突然、「こんな無駄なことをしている時間はない!」と悟りを開き、それ以来髭を伸ばすことにした由。

そういえば地震

最近多いなあ。東北に多い印象。
今日のはじわじわ来る震幅の大きいものだったので遠い震源地であることがすぐわかり平静でいられたけれども、直下型だとどうなっちゃうのかな。今住んでいるところはほぼ僕と同い年のオンボロマンションなんで激しく不安。やっぱり早く引っ越そう。

郵政民営化について

もともとよくわからないし興味のない話題だったのだけど、選挙もあるしちょっと調べねばって感じで少しかじってみた。といっても田中先生のところbewaadさんのところを拠点にいくつか辿ってみただけだけど。偏ってますかそうですか。わはは。

で、やっぱりよくわからない。民営化の目的もよくわからないし、民営化の必然性もよくわからない。だからこのタイミングで民営化を推進しなければならない理由もよくわからない。なんだかなあ。以下、田中先生やbewaadさんのところでの議論の繰返しにしかならなさそうだけれども、個人的なメモということで。

結論から言うと、郵政民営化はまあやった方が良いかもしれないけど別にやんなくても良さそうで、少なくとも今やる必要はないっていうか今やる意味はない、って感じです。ようするにかなりどうでもいい。なんでこんな問題で総選挙になるかなあ。ナゾが深い。

まず目的について。民営化の目的に関する論点は大きく次の2つのものがあると理解。他にも論点があるようであれば是非教えてください。

  1. 「民で出来るものは民で」と「ユニバーサルサーヴィスの提供と維持」のバランス
  2. 「資金循環の歪み」の在りや無しや

これらの論点に対する僕の見解は以下の通り。

まず1の「民で出来るものは民で」ってのは全く正論で基本的には反論の余地はあまりない。だから極論を言えば、現在の郵政事業のうち、民とかぶっているところは全部つぶしてしまい、ユニバーサルサービスとして国が提供すべきところのみ残して赤字で(つまり税金を投入して)やっていけば良い話だ(黒字になるんだったら民に任せれば良い)。

もしここでユニバーサルサービスの業務の効率が気になるんだったらごりごり監査でも何でもすれば良い(監査のコストが本業より大きかったりしてw)。所詮国がやらなきゃいけないものなんだから民間と同レベルの効率性なんか要求するのが無茶というものだろう。

だから問題は2つの極論、「全部官」と「全部民」の間のバランスをどのように取るかという話、つまり方法論の話になる。いくら僕でもいきなり(ユニバーサルサービス部分を除き)じゃ明日から「全部民」でおながいします、なんてのは実現性に乏しいのはよくわかる。でもどこがゴールでそのためにどういう手順で何を行っていくかが大事なんじゃないですかね。

なんかその辺が全然見えてこない気がするのは僕が知らないだけですかそうですか。実際どうなんですかね。そこがクリアにならないと目的がはっきりしないので全然お話にならないんじゃないだろうか。

そういう議論を公にするのは政治的に難しい、って話があるみたいだけど、政治的に難しい話を進めるのが政治家だよなあと。政治的に楽な話しかできないんだったら政治家いらん罠。そもそもその辺こっそり進めたいんだったら選挙で争点にすんなと。阿吽の呼吸で理解して投票しろってんですかね。なんなんだかさっぱりわからない。

この流れで容易に予想される最も馬鹿馬鹿しい顛末は、「民で出来るものは民で」ってんで全部民営化しちゃって、その後ユニバーサルサービスの提供と維持は赤字続きなのでやっぱりやめますとか、逆に税金で補填しますとか補助金がどうのとかって話になること。だったら最初から民営化なんかしなさんなと小1時間ですよ。

2番目の論点については田中先生bewaadさんが既に書いているのであっさり書くけど、デフレが継続している現在の状況において、銀行の貸出が伸びない中、郵政事業を民営化したら郵貯の資金が民間に流れるなんてのはどう考えてもおこり得ない。御伽噺は寝る前に、寝言は寝てからにして欲しいものです。

今はデフレで民間に資金需要がないんですよ。銀行貸出がばんばん伸びていて金利がごりごり上がっているのならばいざ知らず、企業や家計がキャッシュを溜め込んでいるところで郵政が民営化しようが何しようが資金循環なんか変わるわけがない。もうちょっとマシなロジック考えられなかったんだろうか。あまりに子供騙しというか杜撰ですよ。

ましてやプライマリバランスうんぬんとの関係に至っては完全に理解不能。今たまたま収入が落ち込んでいて借金しないと食っていけない人がいたとして、その人にお金貸すのやめたら借金しなくても済むようになりますかね?普通サラ金に走るか首吊るか(もしくは時間差でその両方)だと思いますけどね。精神論以上の根拠ってあるんでしょうかねこれ。ナゾは深まるばかりですよ。

次に民営化の必然性について。えーと、日本の郵政事業の効率の悪さってのは、日本経済の発展にとって大きなボトルネックになってるんでしょうか。なってませんよね。じゃ別に今急いで民営化する必要ありませんね。以上。

あ、プライマリバランスがどうしたとか言うお話は上に書いた通り郵政民営化とは何の関係もない寝言なんでほっておきます。いや実際何がどうなると関係してくるのか本当に良くわからない。プライマリバランス気にするヒマがあったら名目GDPが減少し続けている状況を何とかしろよと。もしかしてみんな絶対額で考えてるんですかね?ほんとナゾです。

ということで、こんな目的も必然性もどうでも良さそうな話を争点に今このタイミングで総選挙しちゃう日本ってのはのどかで良い国ですね。南無南無。ていうか小泉政権は本当に危なっかしくて見ていられない。bewaadさんの分析に激しく同意。どうなっちゃうんですかねえ。

でもかといって民主党も経済政策はアレだしなんか小泉政権以上にポピュリズムに走りそうだし。他の政党は二大政党制プロパガンダのおかげで(それだけじゃないかw)すっかりアレだし。あーあ。本格的にどこかへの移住を検討しようかなあ。南無南無。

FTの例のアレ

激しく出遅れてしまいましたが一部で話題のFTのこの記事

The global finance industry will have to wait a little longer to get its hands on that $3,000bn of Japanese savings.

ってところが米をはじめとする国際金融機関の陰謀の素直すぎる真情の吐露なんだそうな。あっはっは。馬鹿馬鹿しい。どうしてこれが陰謀になるのかまったく理解に苦しむところ。無知というには罪が深すぎる。

要するに海外の金融機関から見ると日本の低利で調達できる資本はおいしく見えるってだけなんだけどなあ。安く仕入れて高く売る。ビジネスだったら当たり前の話でしょう。特に米国はディスインフレ懸念で下げすぎた(といっても金融政策的には当面大成功だったわけだけど)金利を徐々に元に戻しつつあるわけで、日本のほぼゼロ金利に甘んじている膨大な資本は宝箱に見えるのは間違いない。

一方で、日本の資本保有者(銀行や郵貯金利が低すぎると嘆いているあなた、あなたですよ)から見れば、こうした海外の金融機関が提供する運用先は有利な機会となるわけです。もちろん為替リスク等はあるけれど、リスクがなければrewardも無いのは当然の話。リスクとりたくなければ黙って国債を買っておけばよろしい。デフレだから金利がゼロでも毎年1〜2%は価値が上がりますよ。

そもそもなんで日本がこれだけ金利が低いかっていうと、誰も借金したいと思ってないからですね。なんで借金したくないかっていうと、借金してまで(設備)投資したい先がないからです。なんで(設備)投資したい先が見つからないかっていうと、売上が伸びないからです。なんで売上が伸びないかっていうと、今より先の方が値段が安いとみんな思っってるからです。

そうして売上が伸びないので企業は苦しくなり、リストラにより家計が苦しくなり、ますます売上は落ち込み、以下繰返し。これを反転したいのであれば、売上が伸び、現金よりも投資が好ましくなり、投資のために借金できる環境に戻せば良い。ようするにリフレ、つまり今より先の方が値段が高いとみんな思うようにすれば良いわけ(8/18追記)です。どうしてこんな簡単なロジックが受け入れられないのだろうか。ナゾが深い。

話を元に戻すと、要するに日本の資本をハゲタカwがかっさらうとかそういう話では全然ないわけです。貸した方も借りる方も両方嬉しい、良い取引になるはずなんだけどそういうのわかんないんだろうな。

ってたぶん郵政事業が本当に民営化されたとしても、いきなり資本が流出(経常収支は減少、資本収支は増大経常収支は増加(黒字拡大)、資本収支は減少(赤字拡大):逆でしたw。Hicksianさんご指摘ありがとうございます。8/18)することはないだろうけど。もしそうだとすると円安になってマネーサプライ増えてデフレ脱却なんだけどなあ。そうか高橋さんはこれを狙ってたのか(嘘)。

って、たぶんここで書いても読まれないだろうし意味もわかってもらえないだろうけど、それを承知で書いてみるテスト。陰謀論をぶつならもうちょっと高度なもので楽しましてもらいたいとの期待を込めつつ。ていうかほんとレベル低すぎです。

追記。このFTの記事を書いたのはこの本の著者です。僕はこの本はまだ読んでいないけれど、RIETIのちょっと前のこれなんか読む限り、現在のデフレ不況に関する認識は信頼できると思っております。